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有害表現フィルタとは|語だけで止めたら、7件のうち5件が誤って止まった

有害表現フィルタは語の一覧で足りるのか同じ語でも扱いは変わるのか除外の規則はどこまで効くのか

同じ語を含む文でも、ののしっているのは7種のうち2種だけでした。

語があれば止める方式では5種を誤って止めます。引用も、否定も、方針の説明も止まります。

この記事の要点

  • 本当にののしっているのは2種
  • 語だけだと5種を誤って止める
  • 引用と否定を除くと2種まで減る
  • 見た例に合わせた規則は一般化しない

語だけで止めたら、7件のうち5件が誤って止まった

同じ語でも、ののしりとそれ以外があります。語の有無だけでは区別できません。

有害表現フィルタでいちばん簡単なのが禁止語の一覧です。どこで壊れるのかを実際に走らせて測りました。

同じ語を含む文を7種用意しました。ののしっているのは2種で、残りは引用・否定・自分に向けた言葉・語の一部・方針の説明です。

同じ語を含む7種に当てる

text
文の種類                    語があれば止める      引用と否定を除く      さらに絞る   本当は
ののしっている                          止める           止める           止める       有害
自分に向けている                         止める           止める            通す       無害
引用している                           止める            通す            通す       無害
否定している                           止める            通す            通す       無害
語の一部                             止める           止める            通す       無害
方針を説明している                        止める            通す            通す       無害
再びののしっている                        止める           止める           止める       有害

語があれば止める方式は、7種すべてを止めます。取りこぼしは0件です。

その代わり、誤って止めたのが5種です。止めた7件のうち、正しかったのは2件しかありません。

方針の説明まで止まる

表の6行目を見てください。「この語は投稿できません」という案内文そのものが止まります

4行目も同じです。「この言葉は使わないでください」という注意も、語を含むので止まります。

出典も段階の意味をその段階は、印を付けた内容を見せた場合の帰結の重さを示すためのものであると説明しています。見せてよいかどうかは、語ではなく使い方で決まります。

同じ語でも、使い方によって扱いが変わる。

語があれば止める引用と否定を除くさらに絞るののしっている自分に向けている引用している否定している語の一部方針を説明している通す止める同じ語を含む文での実測。ののしっている行だけが、止めて正しい行にあたる。
図1 ── 文の種類と見つけ方の組み合わせ
出典Microsoft Learn「Harm categories in Azure AI Content Safety」2026-08-18 確認
The severity level is meant to indicate the severity of the consequences of showing the flagged content.
原文Microsoft Learn「Harm categories in Azure AI Content Safety」 この内容の有効期限2027-02-18

1つの投稿が、複数の種類に当たる

種類は排他ではありません。段階も別に付くので、扱いは2つの軸で決まります。

有害表現フィルタでは、種類と段階の2つが返ります。どちらか一方だけでは扱いを決められません。

種類は排他ではない

1つの投稿が複数の種類に当たることがあります。出典も分類は複数のラベルが付きうると明記しています。

「どれか1つ」を選ばせる作りにすると、2つ目以降が落ちます。種類ごとに独立した点を持つ形にします。

段階を潰さない

同じ種類でも段階が分かれます。報道や医療の文脈で語が出る場合と、直接ののしる場合では扱いが違います。

前の節の7種も、この違いです。語は同じでも、見せた場合の帰結が違います。

決めておくこと

  1. 種類ごとのしきい値。すべて同じ値にしない
  2. 段階ごとの扱い。止める・伏せる・人に回す
  3. 対象。入力を見るのか、出力を見るのか
  4. 例外。方針の説明や引用をどう通すか

4番目を決めずに始めると、前の節のとおり案内文そのものが止まります。運用の初日に気づく類の問題です。

出典Microsoft Learn「Harm categories in Azure AI Content Safety」2026-08-18 確認
Classification can be multi-labeled.
原文Microsoft Learn「Harm categories in Azure AI Content Safety」 この内容の有効期限2027-02-18

除外の規則は、見た例にしか効かない

例を見てから書いた規則は、その例では完璧に動きます。見ていない言い方には届きません。

有害表現フィルタの3列目では、誤検出が0件になりました。この数字の読み方に注意が要ります。

除外の規則は7種を見てから書いたものです。だからこの7種では完璧に動きます。

計測台の出力にも、その断りを入れてあります。見ていない言い方には効かないので、この0件は一般の性能ではありません

回し方を決める

  1. 止まった投稿を読む。件数ではなく本文を見る
  2. 型に分ける。引用・否定・説明など、混ざった型を数える
  3. 多い型から手を打つ。1件だけの型は後回しにする
  4. また読む。手を打ったあと、残った型を数え直す

1番目を飛ばすと、何を除外すべきかが分かりません。件数の推移だけでは型が見えません。

業務に合わせて設定する

同じ語でも、業務によって扱いが変わります。出典もこれらの分類を理解することは、自分の用途に合わせて選り分けと適合を設定するのに役立つとしています。

苦情の窓口なら、引用は通す必要があります。通す型を先に決めてから、止める規則を書きます

しきい値そのものの決め方はコンテンツモデレーションの記事で測っています。見逃しと誤検出は同時には減りません。

見た例に合わせた規則の0件は、一般の性能ではない。

充足 2 / 4止まった投稿を本文で読んでいる件数だけでは、引用や否定が混ざっている型が見えない通す型を先に決めている決めずに始めると、方針の説明そのものが止まる禁止語の一覧だけで止めている同じ語を含む7種のうち、止めて正しいのは2種だけだった手元の例での0件を性能として報告している除外の規則をその例を見てから書いていれば、0件は当然になる同じ語を含む文7種での実測にもとづく。
図2 ── 運用にのせる前の点検項目
余談 この計測での注意

用意した文は7種だけです。割合を語れる数ではないので、件数で読んでください。除外の規則も、その7種に合わせて手で書いたものです。ここで見せているのは、同じ語でも使い方で扱いが変わることと、例に合わせた規則の成績がそのまま一般の性能にはならないという点です。

出典Microsoft Learn「Harm categories in Azure AI Content Safety」2026-08-18 確認
Understanding these categories helps you configure moderation and compliance for your use cases.
原文Microsoft Learn「Harm categories in Azure AI Content Safety」 この内容の有効期限2027-02-18

よくある質問

禁止語の一覧だけで足りますか
足りません。この計測では同じ語を含む7種のうち、ののしりは2種だけで、残り5種を誤って止めました。
どんな文が巻き添えになりますか
引用・否定・自分に向けた言葉・語の一部です。方針の説明そのものも止まりました。
除外の規則を書けば解決しますか
見た例には効きます。この計測の規則も、7種を見てから書いたので誤検出が0件になりました。一般の性能ではありません。
程度はどう扱いますか
同じ種類でも段階があります。すべてを同じ扱いにすると、軽いものと重いものの区別がなくなります。

まとめ

  • 特定の表現を検出して止める
  • 同じ語でも使い方で変わる
  • 語だけでは引用や否定も止まる
  • 除外の規則は見た例にしか効かない

今日から始められること

  1. 止まった投稿を20件、本文ごと読む
  2. ののしり以外がいくつ混ざっていたか数える
  3. 混ざった型を分類する
  4. 型ごとに扱いを決めてから規則を書く

実務で組んだ有害表現フィルタのワークフローには、値段が付きます

同じ課題を持つ会社にとって、動いている設定は「作る時間」を買えるということです。ServiceDockは自作のワークフローやテンプレートを出品できるマーケットプレイスです。手数料や出品の流れは出品者向けページにまとまっています。

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