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リザーブド・コミット割引とは|最大に合わせて契約したら、都度払いより2割高くなった

リザーブド・コミット割引はどう効くのか契約量はどこに置くのか余らせた分はどうなるのか

単価が4割引になる契約でも、最大需要に合わせて契約すると総額は都度払いの120.3%になりました。

最も安いのは平均を少し下回る10台で、84.4%です。使わない容量も払うためです。

この記事の要点

  • 最大に合わせると120.3%
  • 最も安いのは10台で84.4%
  • そのときの余りは16.1%
  • 使った分だけ払う形は190.0%

最大に合わせて契約したら、都度払いより2割高くなった

契約量を増やすほど総額は下がり、ある点から上がります。谷は平均より下にあります。

リザーブド・コミット割引は、使う量を先に約束して単価を下げる買い方です。約束した分は、使わなくても払います。

出典もこの形を1年または3年の期間にわたり、1時間あたりで測った所定の計算能力を使うという約束と引き換えに、オンデマンド料金を下回る節約を提供すると説明しています。

計算に使った条件

30日ぶん・1時間ごとの需要720点を作りました。平日の日中に山が来る形で、平均15.3台、最大40台です。

都度払いの単価を1.0、契約した分の単価を0.6としました。4割引にあたります。

契約量を動かす

text
契約台数  契約ぶん  はみ出し  余り  合計    都度払いとの比
0台               0     11049       0台時   11049          100.0%
3台            1296      8904      15台時   10200           92.3%
6台            2592      7027     298台時    9619           87.1%
9台            3888      5444     875台時    9332           84.5%
10台           4320      5007    1158台時    9327           84.4%
12台           5184      4259    1850台時    9443           85.5%
15台           6480      3324    3075台時    9804           88.7%
18台           7776      2496    4407台時   10272           93.0%
21台           9072      1762    5833台時   10834           98.1%
24台          10368      1120    7351台時   11488          104.0%
30台          12960       334   10885台時   13294          120.3%

契約を増やすと、10台までは総額が下がります。そこから先は上がり続けます

30台まで契約すると13294で、都度払いの11049を大きく超えます。割引率より、余りの量のほうが効いています

余りの列を見てください。30台では10885台時が使われないまま払われています。契約した21600台時の半分です。

契約量と総額の関係には谷がある。増やすほど安いわけではない。

単位: %30台120.3%契約なし100%21台98.1%15台88.7%6台87.1%10台84.4%30日ぶん・1時間ごとの需要720点での計算。都度払いの総額を100%とした。
図1 ── 契約量ごとの総額
出典AWS「What are Savings Plans?」(Savings Plans ユーザーガイド)2026-08-18 確認
Savings Plans provide savings beyond On-Demand rates in exchange for a commitment of using a specified amount of compute power (measured per hour) for a one or three year period.
原文AWS「What are Savings Plans?」(Savings Plans ユーザーガイド) この内容の有効期限2027-02-18

最も安い契約量は、平均需要より下に来る

最も安い契約量は、平均需要そのものではありません。はみ出しの単価と余りの単価の比で決まります。

リザーブド・コミット割引で最初に迷うのが契約量です。この計測では平均15.3台に対し、最安は10台でした。

なぜ平均より下なのか

契約を1台増やすと、需要がその台数を超えている時間では0.4だけ得をします。下回っている時間では0.6だけ損をします

得と損が釣り合う点が谷です。損のほうが大きいので、釣り合いは需要の真ん中より下に来ます。

割引が浅いほど谷は左へ寄り、深いほど右へ寄ります。割引率が変われば契約量も引き直します

決めるときの手順

  1. 実績を出す。過去の使用量を1時間ごとに並べる
  2. 総額を引く。契約量を変えて全部計算する
  3. 谷を見る。最も安い点と、その前後の平らさを確かめる
  4. 見込みを当てる。期間中に需要が減らないかを確かめる

出典も推奨値の仕組みについてこれらの推奨は、自分にとって最適な契約水準を知ることを容易にすると述べています。実績から引くという点は同じです。

谷は平ら

9台で9332、10台で9327、12台で9443です。この範囲の差は1%ほどしかありません。

厳密に当てる必要はありません。外すなら少ないほうへ外します。多いほうは坂が急だからです。

出典AWS「What are Savings Plans?」(Savings Plans ユーザーガイド)2026-08-18 確認
These recommendations make it easy for you to know the optimal Savings Plans commitment level for you.
原文AWS「What are Savings Plans?」(Savings Plans ユーザーガイド) この内容の有効期限2027-02-18

最安の点でも16.1%は余る

余りを0にしようとすると総額は上がります。割引率を見て決めると、この構造を見落とします。

リザーブド・コミット割引を検討するとき、目に入るのは割引率です。出典もコンピューティングの処理で最大72%を節約できると書いています。

この数字は使い切れた分にだけ効きます。使い切れなかった分では、割引後の価格がそのまま損失になります。

余りは消せない

この計測の最安点である10台でも、余りは1158台時あります。契約した7200台時の16.1%です。

余りを減らすには契約量を下げるしかありません。下げれば、はみ出しの都度払いが増えます。どちらかは必ず残ります

他の買い方と並べる

text
買い方                      払う台時  合計    1台時あたり  都度払いとの比
最大に合わせて常時確保                    28800   17280         1.56          156.4%
全部を都度払い                        11049   11049         1.00          100.0%
事前契約 10台+都度払い                  11049    9327         0.84           84.4%
使った分だけ(単価1.9)                  11049   20993         1.90          190.0%

最大に合わせて常時確保すると、割引後の単価でも156.4%です。1台時あたりの実効単価は1.56まで上がります。

使った分だけ払う形は、余りが出ません。ところが単価が1.9なので合計は190.0%です。サーバーレスの記事では、この単価差が成り立つ条件を測っています。

期間の縛りが残る

契約は1年か3年です。この計測は30日ぶんの需要が続く前提で、途中で需要が減る場合は含んでいません。

余りと、はみ出しの都度払い。どちらかは必ず残る。

充足 2 / 4実績から総額を計算している割引率だけを見ると、最大に合わせて120.3%まで上がる期間中の需要の見込みがある1年から3年の縛りで、途中で需要が減っても払い続ける余りを0にしようとしている最安の点でも16.1%は余り、消そうとすると総額が上がる最大需要に合わせて契約したこの計測では30台の契約で総額が都度払いの120.3%になった30日ぶん・1時間ごとの需要720点での計算にもとづく。割引は4割として置いた。
図2 ── 契約する前の点検項目
余談 この計測での注意

需要の形は式で作った波です。実際の需要は行事や季節で偏り、山の高さも変わります。単価も4割引という置き方で、実際の割引率は契約の種類と期間で違います。ここで見せているのは、契約量と総額の関係に谷があり、その谷が平均より下に来るという構造です。

出典AWS「What are Savings Plans?」(Savings Plans ユーザーガイド)2026-08-18 確認
You can save up to 72% on your AWS compute workloads.
原文AWS「What are Savings Plans?」(Savings Plans ユーザーガイド) この内容の有効期限2027-02-18

よくある質問

契約量は最大需要に合わせますか
合わせません。この計測では最大40台に対し30台の契約でも総額が都度払いの120.3%になりました。
契約量はどう決めますか
総額が最も小さくなる点です。この計測では平均15.3台に対し10台が最安で、都度払いの84.4%でした。
余らせた容量は無駄ですか
最安の点でも16.1%は余ります。余りを0にしようとすると、はみ出しの都度払いが増えて総額は上がります。
割引率が高ければ得ですか
使い切れる量までです。使い切れない分の単価は、割引後の価格がそのまま損失になります。

まとめ

  • 先に約束して単価を下げる買い方
  • 契約量は平均より下に置く
  • 余りは0にできない
  • 決め手は総額の最小点

今日から始められること

  1. 過去30日の使用量を1時間ごとに出す
  2. 契約量を変えたときの総額を計算する
  3. 最も安い点と、そこでの余りを確かめる
  4. 需要が減る見込みがないかを確かめる

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