クラウド実行環境

GKEとは|1台を16倍大きくすると台数は10分の1になるが、1台落ちたときの巻き添えが9倍になった

台の大きさで何が変わるのか群れを分けるとどうなるのか更新には何が要るのか

1台を1,000から16,000に変えると、必要な台数は268台から27台になりました。

同時に、1台落ちたときの巻き添えが0.4%から3.7%に増えます。逆向きに動きます。

この記事の要点

  • 16,000にすると27台
  • 巻き添えは3.7%
  • 小さい台では154個が入らない
  • 群れを分けると余りが35.0%

台を16倍大きくすると、巻き添えが9倍になる

台の大きさは自由に選べます。詰まり具合と、1台落ちたときの影響が逆に動きます。

GKEは、台の集まりでできています。公式はGKEの環境は台からなり、それらはCompute Engineの仮想計算機で、まとめられて1つのまとまりを作ると述べています。

台の大きさは選べます。何が変わるのか実際に詰めて数えました。

1台の枠を変える

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入れ物 1,200個・合計 418,669ミリコア(いちばん大きい入れ物は 2,390)
1台ごとに 350ミリコアは仕組みが使う。1台の大きさを変えて詰めてみる

1台の枠      使える枠      必要な台数      入りきらない入れ物      使われた割合      1台落ちたときに載っていた割合
     1,000           650            268台                    154個             99.4%                          0.4%
     2,000         1,650            154台                     83個             99.4%                          0.6%
     4,000         3,650            115台                      0個             99.7%                          0.9%
     8,000         7,650             55台                      0個             99.5%                          1.8%
    16,000        15,650             27台                      0個             99.1%                          3.7%

台数は268台から27台まで減ります。10分の1です。

そのかわり1台落ちたときの巻き添えが0.4%から3.7%になります。9倍です。

小さすぎると入らない

枠1,000では、使える枠が650しかありません。154個の入れ物が載せられませんでした

1台ごとに350ミリコアが仕組みに使われるためです。小さい台ほど、この引かれる分の割合が大きくなります

だから下限は、いちばん大きい入れ物の要求量で決まります。ここでは2,390なので、枠4,000から上でないと全部は載りません

台数と巻き添えは、同時には小さくできない。

単位: %枠16,000(27台)3.7%枠8,000(55台)1.8%枠4,000(115台)0.9%枠2,000(154台)0.6%枠1,000(268台)0.4%入れ物1,200個での実測。枠1,000と2,000では、大きい入れ物が154個・83個載せられない。
図1 ── 1台の枠と、1台落ちたときに載っていた割合
出典Google Cloud ドキュメント「GKE overview」2026-08-18 確認
A GKE environment consists of nodes, which are Compute Engine virtual machines (VMs), that are grouped together to form a cluster.
原文Google Cloud ドキュメント「GKE overview」 この内容の有効期限2027-02-18

群れを4つに分けると、余りが9.0%から35.0%になる

自分で群れを管理する形は勧められていません。分けるほど端数が積み上がります。

GKEでは、自分で台の群れを管理する形は限定して勧められています。公式は台の群れとまとまりを手で管理する具体的な必要があると分かっている場合にだけ、標準の形を使うことと述べています。

手で分けると何が起きるのか。実際に数えて比べました。

群れを分ける

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1台の枠は 4,000ミリコア。用途ごとに台の群れを分けるかどうかで、余りがどう変わるか

分け方                          必要な台数      用意した枠      使う分      余り      余りの割合
まとめて1つの群れ                                 5台          20,000      18,200     1,800          9.0%
用途ごとに4つの群れ                                7台          28,000      18,200     9,800         35.0%

まとめれば5台、余りは9.0%です。4つに分けると7台になり、余りは35.0%でした。

使う分は同じ18,200です。増えたのは端数だけでした。

内訳を見る

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用途ごとの内訳

用途                    使う分      必要な台数      用意した枠      余り
通常の処理                          9,200              3台          12,000     2,800
記憶を多く使う処理                      5,100              2台           8,000     2,900
GPUを使う処理                       2,600              1台           4,000     1,400
夜だけ動く処理                        1,300              1台           4,000     2,700

夜だけ動く処理は1,300しか使わないのに、1台ぶんの4,000を押さえます。余りは2,700です。

ただし記憶やGPUの要件が違えば、同じ台には載せられません。分ける必要があるかどうかが先の判断になります。

何を同じ台に載せてよいかの整理はKubernetesの記事で扱いました。

出典Google Cloud ドキュメント「GKE overview」2026-08-18 確認
Only use Standard mode if you know you have a specific need to manually manage the node pools and clusters.
原文Google Cloud ドキュメント「GKE overview」 この内容の有効期限2027-02-18

余分に立てる台数を変えても、費用の合計は変わらない

更新のやり方を選べます。ただし余分な台の総量は、どのやり方でも同じでした。

GKEの標準の形では、更新のやり方を選べます。公式はGKEの標準の形では、可用性を最適にし中断を扱うための、柔軟な台の更新の戦略があると述べています。

選び方で何が変わるのか。実際に数えて比べました。

余分に立てる台数を変える

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更新のあいだ、いくつまで余分に立てるかを変える(もとは 40台)

余分に立てる割合      同時に存在する台数      更新にかかる巡回数      余分な台の費用(1回あたり)
           10%                     44台                     10回                    4台ぶん × 10回
           25%                     50台                      4回                    10台ぶん × 4回
           50%                     60台                      2回                    20台ぶん × 2回
          100%                     80台                      1回                    40台ぶん × 1回

10%なら巡回は10回、100%なら1回です。更新にかかる時間は10分の1になります。

ところが右端を掛け算すると、どの行も40台ぶんです。費用としては変わりません。

何で決めるか

費用が同じなら、決め手は別のところにあります。同時に存在する台数の上限です。

100%なら80台が同時に立ちます。枠の上限に引っかかれば、この選び方はできません

余談 この計測での注意

3つの計測はいずれも手元で書いた模型で、実際のGKEを動かしたものではありません。1台あたり350ミリコアが引かれるという値は置いたもので、実際は台の大きさによって変わります。詰め方も大きい順に空いている台へ入れる方式ひとつだけです。用途ごとの使う量も置いた値です。更新の費用は台の時間だけを見ており、更新中の余裕や失敗の手戻りは含めていません。ここで見せているのは、台数と巻き添えが逆に動くという点と、群れを分けると端数が数のぶんだけ積み上がるという点の2つです。

出典Google Cloud ドキュメント「GKE overview」2026-08-18 確認
In GKE Standard mode, flexible node upgrade strategies to optimize availability and manage disruptions.
原文Google Cloud ドキュメント「GKE overview」 この内容の有効期限2027-02-18

よくある質問

GKEの構成はどうなっていますか
台が集まって1つのまとまりを作ります。台は仮想の計算機だと説明されています。
台は大きくすべきですか
詰まり具合は上がりますが、1台落ちたときの巻き添えも増えます。16,000では3.7%でした。
小さい台では何が困りますか
大きい入れ物が入りません。枠1,000では1,200個のうち154個が載せられませんでした。
台の群れは用途ごとに分けるべきですか
費用では不利です。まとめれば余りは9.0%、4つに分けると35.0%になりました。

まとめ

  • 台数と巻き添えは逆に動く
  • 小さい台は入らない物が出る
  • 分けると端数が増える
  • 更新には余分な台が要る

今日から始められること

  1. いちばん大きい入れ物の要求量を調べる
  2. 台の枠から引かれる分を確かめる
  3. 群れの数と余りを数える
  4. 更新時に立てられる余分な台数を決める

実務で組んだGKEのワークフローには、値段が付きます

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