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レスポンシブデザインとは|固定幅960pxは、4端末中3つで横スクロールが出た

レスポンシブデザインは具体的に何をすることなのか画面の区切りはどこに置けばいいのか作ったあとに何を確認すればいいのか

パソコンで作ったページをスマホで開いたら、横にはみ出していた。よくある話です。原因はほとんどの場合、幅を数値で固定していることにあります。

今回は数字を出しました。よくある固定幅960pxの作りと、画面に合わせる作りで、代表的な4端末での表示を計算しています。結果を先に言うと、固定幅は4端末中3つで横スクロールが出ました

この記事の要点

  • レスポンシブとは画面の大きさに応じて配置が変わる作り方
  • 実測では、固定幅960pxが4端末中3つで横スクロールになった
  • 可変幅にするとどの端末でもはみ出しゼロ。ただし上限は必要
  • 区切りは端末名で決めず、崩れた幅に置く

レスポンシブデザインとは何をすることなのか

画面の大きさが違っても崩れないように、配置を柔軟に組む作り方です。ページを端末ごとに分けるのではなく、1つのページで見た目を切り替えます。

レスポンシブデザインとは、画面の大きさや解像度が違ってもうまく表示されるように配置を柔軟に組む作り方のことです。MDNもそう定義しています。

かつてはパソコン向けとスマホ向けでページを分ける方法が使われていました。ただ現在は端末の画面幅が数十通りあり、2つに分けても対応しきれません。幅そのものに合わせる考え方に変わっています。

使う道具は3つ

実際に使うものは多くありません。画面幅で切り替える指定(メディアクエリ)、幅に応じて伸縮する配置(FlexboxやGrid)、そしてスマホに正しい幅を伝えるための1行の記述です。

最後の1行は忘れられがちです。これが無いと、スマホは「パソコン向けのページだろう」と判断して全体を縮小表示します。せっかく幅に合わせて作っても、その指定が効きません。

目的は「読める」こと

レスポンシブの目的は、どの端末でも配置・内容・表示の速さが問題なく成り立つことです。見た目を整えること自体が目的ではありません。次の節では、その差を数字で見ます。

余談 縮小して収めるのは対応ではない

ページ全体を縮小してスマホの画面に収める方法もあります。ただしこれは文字も一緒に小さくなるので、拡大しないと読めません。横スクロールは消えても、読めなければ対応したことにならないと編集部は考えています。

出典MDN Web Docs「Responsive web design」2026-08-17 確認
What responsive design is — designing web layouts so that they are flexible and work well across different device screen sizes, resolutions, etc.
原文MDN Web Docs「Responsive web design」 この内容の有効期限2027-02-17

固定幅960pxは、4端末中3つで横スクロールが出た

よくある固定幅と、画面に合わせる作りで、端末ごとの表示を計算しました。固定幅は3端末ではみ出し、可変幅はゼロでした。

レスポンシブデザインの効果は、言葉で説明するより数字の方が早いので計算しました。代表的な4端末で、はみ出す量と1行の文字数を出しています。

条件は単純です。本文16px、全角1文字を16pxとして数えます。固定幅は960px、可変幅は画面幅から左右16pxずつ引いた値にして、広い画面では1行42文字で頭打ちにします。

text
画面幅ごとの比較(本文16px・全角1文字=16pxとして計算)

端末           幅    固定幅960px            レスポンシブ
iPhone SE      375  60字/行 はみ出し585px    21字/行 はみ出し0px
iPhone 15 Pro  393  60字/行 はみ出し567px    23字/行 はみ出し0px
iPad 縦        768  60字/行 はみ出し192px    42字/行 はみ出し0px
ノートPC       1280  60字/行 はみ出し0px      42字/行 はみ出し0px

固定幅で横スクロールが出る端末: 3 / 4
レスポンシブで横スクロールが出る端末: 0 / 4

出ました。4端末中3つで横スクロールです。iPhone SEでは585pxもはみ出しています。画面の1.5倍以上の幅があるので、読むには常に横に動かし続けることになります。

文字数の方が重要かもしれない

もう1つ見てほしいのが文字数です。固定幅ではどの端末でも60字/行になります。これは長すぎます。1行が長いと、行の終わりから次の行の先頭へ視線を戻すときに迷いやすくなります。

可変幅の方は、スマホで21〜23字、タブレット以上で42字に収まっています。上限を設けているので、画面が広くなっても1行は長くなりません

固定幅は狭い画面ではみ出し、広い画面では1行が長すぎる。可変幅は両端で破綻しない。

単位: pxiPhone SE(375px)585pxiPhone 15 Pro(393px)567pxiPad 縦(768px)192pxノートPC(1280px)0px可変幅ではすべての端末で0px。数値は本文16px・全角1文字16pxとして計算した実測値。
図1 ── 端末ごとのはみ出し量(固定幅960pxの場合)

区切りは端末名で決めない

画面幅で表示を切り替える地点を、区切り(ブレークポイント)と呼びます。ここでよくある間違いが、「iPhoneは375pxだから375pxで区切る」と端末名から決めることです。

端末は毎年増えるので、名前で決めた区切りはすぐ合わなくなります。上の表でも、iPhone SEとiPhone 15 Proで18pxの差があります。この差に合わせて区切りを2つ作る意味はありません。

  1. 幅を少しずつ狭めていく。ブラウザの幅を手で変えるだけでよい
  2. レイアウトが崩れた地点を記録する。その幅が区切りの候補
  3. その地点に区切りを置く。端末名ではなく、崩れた幅で決める
  4. 区切りの数は必要な分だけにする。増やすほど確認する組み合わせが増える
狭い方から作ると迷いにくい広い画面から作って狭い画面に縮めていくと、詰め込んだ要素をどう削るかで悩みます。逆に狭い画面から作り、広い画面で足していくと、必要なものだけが残ります。MDNでもこの考え方(モバイルファースト)が区切りの説明と一緒に扱われています。
出典MDN Web Docs「Responsive web design」2026-08-17 確認
The concepts behind using media queries for responsive design, including mobile-first and breakpoints.
原文MDN Web Docs「Responsive web design」 この内容の有効期限2027-02-17

作ったあとに何を確認すればいいのか

確認は3つです。横スクロールが出ないこと、本文が16px以上あること、そしてスマホ向けの1行が入っていること。道具はブラウザだけで足ります。

レスポンシブデザインの確認に、実機を何台も揃える必要はありません。ブラウザの開発者ツールで幅を変えるだけで、大半は見つかります。

確認1: 1行の記述が入っているか

まず meta の記述を確認します。MDNは、スマホで適切に表示するためにこの指定が必要であることを、レスポンシブデザインの学習項目として挙げています。

これが無いと、スマホはページ全体を縮小して表示します。幅に合わせた指定を書いていても効きません。最初に確認すべきはここです

確認2: 横スクロールが出ないか

  1. ブラウザの開発者ツールで幅を375pxにする
  2. ページを上から下まで見て、横に動かせる箇所がないか確かめる
  3. はみ出す原因はたいてい、幅をpxで固定した要素・長いURL・表・画像のどれか

表とコードは例外です。これらは縮めると読めなくなるので、その要素の中だけで横スクロールさせるのが一般的な扱いになります。ページ全体が横に動くのとは別物です。

確認3: 文字が小さくなっていないか

狭い画面に収めるために文字を小さくしていないか確認します。本文は16px以上が目安です。収まっていても読めなければ意味がありません

対応済みと言えるのは3条件すべて。文字サイズの確認が最も抜けやすい。

充足 2 / 3画面幅を伝える記述がある無いとページ全体が縮小表示される狭い画面で横スクロールが出ない表とコードは要素内スクロールなら許容本文が16px以上ある収めるために小さくすると読めなくなる3つ目が抜けやすい。はみ出しが消えた時点で対応できたと考えてしまい、読めるかどうかを見ていない。
図2 ── レスポンシブ対応が「済んだ」と言えるかの判定

画面の作りについてはUI/UXデザインの記事アクセシビリティの記事でも扱っています。あちらは使いやすさと、誰でも使える状態の話です。

余談 自分のスマホで一度は読んでみる

開発者ツールでの確認は速いのですが、実際に手に持って読むのとは違います。指で操作したときの押しにくさや、明るい場所での読みにくさは実機でしか分かりません。公開前に一度は自分のスマホで通して読むことをおすすめします。

出典MDN Web Docs「Responsive web design」2026-08-17 確認
Why <meta viewport=""> is needed to get web documents to display appropriately on mobile devices.
原文MDN Web Docs「Responsive web design」 この内容の有効期限2027-02-17

よくある質問

スマホ用のページを別に作るのとどう違いますか?
別々に作ると、内容の更新を2回行うことになります。レスポンシブは1つのHTMLで見た目だけを切り替える方法です。MDNも、端末の種類が増えた現在では画面幅に応じて対応する考え方が主流だとしています。
区切りはいくつ必要ですか?
決まった数はありません。実際に幅を縮めていき、レイアウトが崩れた地点に置くのが基本です。端末名から決めると、その端末以外で崩れます。
文字は小さくすれば収まりますか?
収まりますが読めなくなります。本文は16px以上が目安で、それより小さくして幅に合わせるのは本末転倒です。文字を小さくするのではなく、配置を縦に積み替えます。
広い画面では横幅いっぱいに広げるべきですか?
広げすぎない方が読みやすくなります。1行が長すぎると視線が戻りにくくなるためです。この記事の実測でも、上限を設けて1行42文字で止める設定にしています。

まとめ

  • レスポンシブは1つのページで画面幅に応じて配置を変える作り方
  • 実測では固定幅960pxが4端末中3つで横スクロールになった
  • 可変幅ならはみ出しゼロ。ただし広い画面用の上限は要る
  • 区切りは崩れた幅に置く。端末名で決めない

今日から始められること

  1. ページを開いて、ブラウザの幅を狭めながら崩れる地点を探す
  2. 幅をpxで固定している箇所を洗い出し、割合か上限つきの指定に置き換える
  3. 本文の文字サイズが16px以上になっているか確認する
  4. スマホ幅で横スクロールが出ないことを確認する

実務で組んだレスポンシブデザインのワークフローには、値段が付きます

同じ課題を持つ会社にとって、動いている設定は「作る時間」を買えるということです。ServiceDockは自作のワークフローやテンプレートを出品できるマーケットプレイスです。手数料や出品の流れは出品者向けページにまとまっています。

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