毎月フルに使うなら、購入と借用の総額が並ぶのは11.8か月でした。
使う割合が5割になると40.0か月です。2割まで下がると、いつまでも並びません。
分かれ目は、購入の一括を毎月の差で割った値です。使う割合が下がると、その差が縮みます。
GPU TCO試算は、買う場合と借りる場合の総額を並べる作業です。出典も比較の仕方を述べています。
その言い方は既定の従量課金の価格体系と、そのほか当てはまる体系とで、資源の費用を比べることというものです。
購入は一括100、そのあと毎月3.5の電気代と保守がかかるものとしました。借りる場合は毎月12です。
借りる側は使わない月に止められます。買った側は、使わなくても維持費がかかります。
使う割合 6か月 12か月 18か月 24か月 36か月 48か月 20% 借りる 借りる 借りる 借りる 借りる 借りる 50% 借りる 借りる 借りる 借りる 借りる 購入 80% 借りる 借りる 購入 購入 購入 購入 100% 借りる 購入 購入 購入 購入 購入 使う割合 分かれ目 そのときの総額 20% 並ばない — 50% 40.0か月 240 80% 16.4か月 157 100% 11.8か月 141
毎月フルに使う場合、分かれ目は11.8か月です。1年使うなら買ったほうが安くなります。
使う割合が8割になると16.4か月、5割では40.0か月です。3年以上使い続けないと追いつきません。
計算は割り算1つです。購入の一括を、借り賃と維持費の差で割ります。
フル稼働なら、毎月の差は12から3.5を引いて8.5です。100を8.5で割ると11.8になります。
使う割合が下がると、毎月の差が縮んで分かれ目が延びる。
Compare the cost of the resources using the default On-Demand pricing model and other applicable models.原文AWS Well-Architected Framework「Select the best pricing model」(コスト最適化の柱) この内容の有効期限2027-02-18
値段は調べれば分かります。分かれ目を決めるのは、1年のうち何か月使うかです。
GPU TCO試算でいちばん外しやすいのが使う割合です。値段より、こちらのほうが結果を動かします。
前の節の表では、割合が100%から50%へ下がるだけで分かれ目が11.8か月から40.0か月へ延びました。3.4倍です。
4番目を入れ忘れると、割合が高く出ます。買ったあとに使わない期間があると、そのぶん維持費だけが積み上がります。
分かれ目が40か月なら、3年以上先まで同じ使い方が続くという前提です。
その間にモデルも装置も変わります。出典も試算の要点を資源や処理の構成に起こりうる変化を織り込むこととしています。
分かれ目が長いほど、この前提が効いてきます。1年で追いつくなら見通せますが、3年は見通せません。
Factor in any potential changes in resources or workload components.原文AWS Well-Architected Framework「Select the best pricing model」(コスト最適化の柱) この内容の有効期限2027-02-18
月数を伸ばせばいつか追いつく、とは限りません。維持費が借り賃を上回ると、差は開き続けます。
GPU TCO試算で見落とされるのが、並ばない場合があるという点です。表の1行目を見てください。
使う割合が2割のとき、48か月まで見てもすべて借りるほうが安いままです。
借り賃は毎月12の2割で2.4です。維持費の3.5のほうが大きいので、月を重ねるほど差が開きます。
分かれ目の式は、購入の一括を毎月の差で割る形でした。差が負なら、割った答えは存在しません。
この状態で「長く使えば元が取れる」と考えると、判断を誤ります。使う割合が上がらない限り、永久に追いつきません。
だからといって、使用率を上げること自体を目標にしてはいけません。出典も特定の使用率や適用率を目標に据えないこと。それは必ずしも節約額と比例しないためとしています。
買った装置を埋めるために不要な仕事を流せば、電気代が増えるだけです。GPU使用率最適化の記事では、使用率が高いほうが件数の少ない例を測っています。
毎月の差が負なら、月数を伸ばしても追いつかない。
一括100・毎月3.5・借り賃12という値は比較のために置いた相対値です。実際の比率は装置と契約で大きく違い、電気代は地域でも変わります。装置の残る価値や、置き場所の費用も入れていません。ここで見せているのは、分かれ目が使う割合で大きく動くことと、差が負なら並ばないという構造です。
Do not aim for a specific utilization percent, or coverage percent, as this does not necessarily scale with savings.原文AWS Well-Architected Framework「Select the best pricing model」(コスト最適化の柱) この内容の有効期限2027-02-18
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