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督促・リトライとは|通らない理由を1回で止めると、試行が821回減った

督促・リトライで何を決めるのか何回まで試せばよいのか理由で分ける意味はあるのか

決済に失敗した1000件を4回まで試すと、304件が通りました。試行の合計は3271回です。

通らない理由を1回で止めても、回収は299件でした。5件しか減らないのに、試行は821回減ります。

この記事の要点

  • 1回だと17.0%、4回で30.4%
  • 一時的な通信の失敗は1回で85%通る
  • カード無効は4回試しても2%
  • 通らない理由を外すと試行が3271回から2450回

督促・リトライで決めておくこと

いつ、何回、どの失敗に対してやり直すかを決めます。決めていないと、通らない相手に何度も当たり続けます。

督促・リトライは、決済に失敗したあと、いつ何回やり直すかを決める設計です。

多くは戻ってくる

失敗したからといって、その利用者が離れたわけではありません。Stripeの説明も決済はさまざまな理由で失敗する可能性がありますが、その多くは回復可能ですとしています。

残高が足りなかっただけなら、給料日を過ぎれば通ります。すぐ解約にすると、戻ってくるはずの利用者を失います。

決める4つ

  1. 何回まで試すか。回数の上限
  2. どれだけ間を空けるか。翌日か、数日後か
  3. どの失敗を対象にするか。理由で分けるかどうか
  4. 打ち切ったあとどうするか。解約か、未払いのまま置くか

3番目が次の節の主題です。理由によって、やり直して通る見込みがまったく違います

そもそも試せない失敗

確定的な拒否が返ってきた場合、やり直しても通りません。カードの紛失や盗難、番号の誤りといった理由です。

Stripeの説明も、こうした場合についてこれらの失敗の場合、スケジュール済みの再試行は引き続き行われますが、支払いはお客様が新しい決済手段を取得した場合にのみ実行されますとしています。

余談 次の節の計測での注意

理由ごとの回収の見込みはこちらで置いた値です。実際の割合は、扱う商材や利用者層で変わります。ここで見せているのは、理由で分けると試行の回数がどれだけ減るかという関係です。送り直しの間隔そのものの設計はリトライ設計の記事で扱っています。

出典Stripe ドキュメント「支払いの再試行を自動化する」2026-08-18 確認
決済はさまざまな理由で失敗する可能性がありますが、その多くは回復可能です。
原文Stripe ドキュメント「支払いの再試行を自動化する」 この内容の有効期限2027-02-18

通らない理由を1回で止めると、試行が821回減った

失敗1000件を理由ごとに分けて数えました。回数を増やすより、理由で分けるほうが効きます。

督促・リトライで回数を増やすとどうなるのかを、実際に走らせて数えました。用意したのは決済に失敗した1000件です。

理由は5種類に分けました。理由ごとに、やり直して通る見込みを変えてあります。

text
理由              件数    1回目で通る  4回試して通る
残高不足                475件         18%           40%
限度額超過               178件         22%           36%
カード期限切れ             190件          2%            8%
一時的な通信の失敗            75件         85%           93%
カード無効                82件          1%            2%

上の表を見てください。一時的な通信の失敗は1回目で85%通ります。カード無効は4回試しても2%です。

回数を増やしたとき

text
試行の回数  回収できた件数  回収率    追加の試行回数
        1回          170件     17.0%         1000回
        2回          245件     24.5%         1811回
        3回          256件     25.6%         2616回
        4回          304件     30.4%         3271回

1回だと17.0%、4回まで試すと30.4%です。回収は増えますが、試行は3271回に膨らみます。

2回目から3回目では、回収が245件から256件で11件しか増えません。試行は805回増えています。

理由で分けたとき

text
やり方                  回収できた件数  試行の合計
全部を4回まで試す                         304件       3271回
通らない理由は1回で止める                     299件       2450回

回収は304件から299件になりました。5件しか減っていません。

一方で試行は3271回から2450回になりました。821回が不要だったことになります。

この821回は、通らないと分かっている相手への問い合わせです。決済の手数料も、利用者への通知も、そのぶん発生します

回収はほぼ変わらず、試行だけが減る。

全部を4回まで試す回収につながった2450通らない相手への試行8213271回通らない理由は1回で止める24502450回−25%(821回)失敗1000件での実測。回収できた件数は304件と299件で、差は5件だった。
図1 ── 理由で分けたときの回収と試行
出典Stripe ドキュメント「支払いの再試行を自動化する」2026-08-18 確認
これらの失敗の場合、スケジュール済みの再試行は引き続き行われますが、支払いはお客様が新しい決済手段を取得した場合にのみ実行されます。
原文Stripe ドキュメント「支払いの再試行を自動化する」 この内容の有効期限2027-02-18

打ち切ったあとの扱いを先に決める

再試行はいつか終わります。そのとき契約をどうするかを決めていないと、請求だけが積み上がります。

督促・リトライには終わりがあります。Stripeの説明も最後の支払い試行が行われると、Stripe はそれ以降、支払いの試行を行いませんとしています。

3つの行き先

打ち切ったあとの扱いは、あらかじめ選んでおくことになります。解約する、未払いとして扱う、期日超過のまま置くという選択肢が用意されています。

  1. 解約する。契約が終わり、以降の請求も止まる
  2. 未払いとして扱う。請求は作られるが、下書きのまま残る
  3. 期日超過のまま置く。請求も督促も続く
  4. 決めていない。既定の動きがそのまま出る

3番目を選ぶと、通らないまま請求だけが積み上がります。あとで一括請求になり、利用者との話が難しくなります。

見ておく数字

  1. 理由ごとの件数。何が多いかで打つ手が変わる
  2. 理由ごとの回収率。試す価値があるかを判断する
  3. 試行の合計。手数料と通知の量に直結する
  4. 打ち切りに達した件数。ここが解約の候補

2番目を持たないまま回数だけ増やすと、前の節の821回のような無駄が出ます。理由ごとに分けて記録することが出発点です。

利用者への連絡

再試行と同じだけ、利用者に何を伝えるかも設計です。カードの期限切れなら、更新してもらえば通ります。

前の節でカード期限切れは190件ありました。ここは自動では通らない一方で、連絡すれば戻ってくる可能性がある層です。

回数を増やす前に、理由で分ける。

充足 2 / 4理由ごとに回収率を記録している一時的な失敗は1回で85%、カード無効は4回でも2%と開きが大きい打ち切ったあとの扱いを決めている決めていないと、通らないまま請求だけが積み上がる全部の失敗を同じ回数だけ試している理由で分けると、回収が5件減るだけで試行が821回減る自動の再試行だけに任せているカード期限切れの190件は、連絡して更新してもらえば通る失敗1000件での数え上げにもとづく。4回まで試した場合の回収は304件(30.4%)だった。
図2 ── 督促の設計を確かめる点検項目
出典Stripe ドキュメント「支払いの再試行を自動化する」2026-08-18 確認
最後の支払い試行が行われると、Stripe はそれ以降、支払いの試行を行いません。
原文Stripe ドキュメント「支払いの再試行を自動化する」 この内容の有効期限2027-02-18

よくある質問

何回まで試せばよいですか
この数え上げでは1回で17.0%、4回で30.4%でした。回数より、理由で分けるほうが効きます。
理由で分ける意味はありますか
あります。カード無効は4回試しても2%しか通りません。1回で止めても回収は5件しか減りませんでした。
自動で再試行されない場合はありますか
あります。カード発行会社が確定的な拒否を返した場合、新しい決済手段が登録されるまで実行されません。
打ち切ったあとはどうしますか
解約するか、未払いのままにするかを決めておきます。決めていないと、請求だけが積み上がります。

まとめ

  • 失敗した決済をいつ何回やり直すかの設計
  • 1回で17.0%、4回で30.4%
  • 理由で分けると試行が821回減る
  • 打ち切ったあとの扱いも先に決める

今日から始められること

  1. 失敗の理由を種類ごとに数える
  2. 理由ごとに、再試行で通った割合を出す
  3. 通らない理由を再試行の対象から外す
  4. 打ち切ったあとに何をするか決める

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